熊倉功夫・関 剣平 編
“美学”という概念がまだ日本になかった時代に、東京美術学校(現東京芸術大学)を創り、多くの芸術家を生み出した岡倉天心。政府に見捨てられても、世界に向けて『茶の本』を出版した理由が明らかになる。日本の食文化研究者、茶の湯文化研究者、中国茶文化研究者、そして中国の茶文化研究者、文学研究者が一堂に集った議論の果実がここに!
掲載論文
序にかえて―岡倉天心の茶室論― ・・・・・・・・・熊倉功夫
岡倉覚三の東京美術学校長辞職事件・・・・・・中村修也
東洋哲学とTeaism・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田中仙堂
『茶の本』における中国喫茶文化史の意義
―茶の三段階説を中心として―・・・・・・・・高橋忠彦
日中茶文化の根本的差異
―創造型と再創造型について―・・・・・・・・関 剣平
岡倉天心『茶の本』とその時代の研究・・・・・・沈 冬梅
『茶の本』の漢詩がアメリカの詩人スティーブンズに
与えた影響について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬 暁俐
岡倉天心『茶の本』とは?
明治39年(1906)、ニューヨークの出版社から出版された(原書は英語)。茶道を仏教(禅)、道教、華道との関わりから広く捉え、日本人の美意識や文化を解説している。新渡戸稲造「武士道」とほぼ同じ時期に出版され、ヨーロッパ各国でも翻訳された。日本文化の啓蒙書として世界中で読み継がれている。
『茶の本』The Book of Tea 目次
第一章 人情の碗 The Cup of Humanity
第二章 茶の諸流 The Schools of Tea
第三章 道教と禅道 Taoism and Zennism
第四章 茶室 The tea-room
第五章 芸術鑑賞 Art Appreciation
第六章 花 Flowers
第七章 茶の宗匠たち Tea-Masters
四六判・256頁・並製
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