齋藤康彦 著
益田鈍翁と双璧の数寄者高橋箒庵(義雄)(1861~1937)。三井銀行、三越などで経営手腕をふるい、五十歳で実業界を引退してからは、数寄者として茶の湯三昧の人生を送った。茶人としての箒庵の実績として特筆すべきは『大正名器鑑』の編纂である。大正期に現存した茶道具の名品の集大成であり、晩年のライフワークとなった。本書では、箒庵の茶人としての事績に焦点を絞り、データベース解析という手法を用いて、膨大な著作や茶会記・日記等の資料を客観的に分析。〝茶会のスポークスマン〟としての活躍や、鈍翁、根津青山、野崎幻庵、小林逸翁らとの交流など、多面的な角度から近代数寄者・箒庵の具体像を描き出す。
《主な内容》
課題と方法/箒庵の生涯/箒庵の茶界/箒庵と野崎幻庵/箒庵の茶の湯/箒庵と道具/箒庵と社会事業/年譜
齋藤康彦プロフィール
1947年生まれ。山梨大学教育学部、東京教育大学大学院修士課程を経て、筑波大学大学院博士課程単位取得満期退学。2013年山梨大学教授を退官、名誉教授。専門は近代日本経済史。著書に、『産業近代化と民衆の生活基盤』(岩田書院)、『地方財閥の近代 甲州財閥の興亡』(岩田書院)、『近代数寄者のネットワーク 茶の湯を愛した実業家たち』(思文閣出版)、『根津青山─「鉄道王」嘉一郎の茶の湯』(宮帯出版社)など多数。
四六判・412頁(口絵カラー8頁)・上製
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